今回はいよいよ、不調の原因をさぐっていきます。
気血水の変調が、どのように不調として現れるのか。
また、不調を改善していくレシピ作りについて学んでいきます。
第5回目の講座内容はこちら。
★虚証、実証について~虚実症が分かると不調の原因が見えてくる~
★気虚とは ~エネルギーの不足による症状、舌診、月経の診断法~
★血虚とは ~貧血とは違う、血の不足よる症状、舌診、月経の診断法~
★陰虚とは ~頭だけ熱っぽい?症状、舌診、月経の診断法~
★虚証、実証レシピ組み立て方~体質診断できたら次はレシピ作り~
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まずは虚証・実証について。
「虚弱体質」という言葉を耳にしたことがあると思います。
生まれもってあまりカラダが丈夫ではない、病気がちな体質の人を指しますね。
このタイプを"虚証"といい、カラダの中にスキマが多い体質ともいえます。
食べても身になりにくく、太りにくいタイプです。
不調や病気になりやすいのですが、治りも早いです。
対して"実証"。
虚証はスキマが多いのに対し、実証はほどほどに中身が詰まっています 笑。
骨太、肉太という言葉から連想していただくと分かりやすいと思います。
こちらは食べたらそのまま身になるタイプ。
ある程度丈夫なのですが、一度病気にかかるとこじらせ長引くタイプです。
どちらかにはっきり区別できるという人はあまりおらず、混合タイプが多いです。
次は気血水の虚証、つまり不足している状態について。
代表的な不調の項目から、ひも解いていきます。
こちらは美学薬膳のサイトよりチェックできます。
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「気虚」は元気不足、気力不足の状態です。
特に虚弱体質でなくても、一時的に過労や精神的疲労からもよく起こります。
実証の人であれば、リセットできれば元に戻りやすいのですが、現代人は頑張ってどうにかしようと思っている人が多いです。
「頑張る」とは頑なに張る、と書きます。
つまり、頑なに、必死に精神を張り詰めている状態なのです。
そのため、元に戻るチャンスを逃している人が多いのです。
疲れた時はリラックスして休む。これが基本です。
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「血虚」は血が不足した状態です。
血虚=貧血と思われがちですが、中医学では意味合いがちょっと違います。
「貧血」は"血液中の赤血球が不足し、血液の構成成分の割合が悪い状態"なのに対し、「血虚」は"血の圧倒的不足から起こる"と考えられています。
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「陰虚」は潤い不足や頑張りすぎで常に熱く、水分が蒸発してカラダがカラカラの状態です。
また老化現象でもあるので、「隠居」ともいえます。
最後は不調改善レシピの作り方。
食材の組み合わせかたを学びました。
漢方薬の方剤は単品ではなく、何種類かブレンドされてますよね。
これと同じで、これを食べればいい、という単純なものではなく、より相乗効果がUPする組み合わせを 学んでいきます。
このレシピはこちらで紹介しています。
次回はいよいよ、気血水の実証によりどのような不調が起こるのかについて学んでいきます。