今回は気血水の実証について学んでいきます。
★気滞とは ~PMSと関係あり?気の滞りの症状、舌診、月経の診断法~
★血滞・於血とは ~血の滞りとは?症状、舌診、月経の診断法~
★水滞・水毒とは ~湿気の多い日本に多い症状、舌診、月経の診断法~
★心身バランスのとりかた~なぜ、治療やヒーリングが効かないのか~
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これはある程度体力のある、いわゆる「元気な人」に起こりやすいんです。
実証とはカラダという"入れ物"の中に、何らかの原因で気血水の流れが悪く、滞っている状態のことです。
では、どこに滞るのか。
答えは「体内のあちこちにある空洞・空間」なんです。
慢性的になると、まるで部屋の住人にでもなったかのように居座り続けます。
自分の部屋で一人リラックスしたいのに、何かと嫌がらせしてくる同居人がいる。
その嫌がらせとは、不調や不快感。
ひどくなると、病気として痛みをともないます。
出て行ってもらう方法は、とにかく循環を促すことです。
気血水の実証は美学薬膳のサイトよりチェックできます。
「気滞」は感情と大きく関係しています。
「気」とは見えないもの、ここでは「整理できない自己感情」が分かりやすいかもしれません。感情とストレス、そして肝臓は深く関係しています。
気は気体なので、カラダの空洞、つまりあちこちの"スキマ"に溜まります。
溜まって停滞しているかというと、締め切った部屋のようにムッと熱を帯びているため、循環しにくくなっているんです。
では、体内の空洞とはどこでしょう?
大きな空洞は肺、腹部、腸などですね。
ガスが溜まっている
お腹が張る
胸がつまり、呼吸がしにくい
これが代表的な症状です。
他にはPMS(月経前症候群)も気滞の代表的な症状です。
きっとみなさんの周りにも多いのではないでしょうか。
なぜ、人が変わったようにイライラするのか?
または、月経が始まるとウソのように治るのか。
そのメカニズムは、こうです。
①月経前は高温期のになるため、カラダが熱を帯びてカッカしやすい
②月経は月に一回のデトックス期間。不要な胎盤&排出されたい体内のゴミが集められる
③②を血液とともに子宮から排出するため、肝臓が必死に働く
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肝臓は「感」。つまり働きすぎると感情が高ぶり、頭に血がのぼりやすくなる
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子宮や頭に血液が多く集まると、他の箇所にいく血液が減少、流れが悪くなる。そうなるとさらに頭はイライラ、血流の多い首~背中~脇腹にかけてコリがひどくなる。
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月経が始まり、低温期に入る。カラダがクールダウンするとともに、血液とともに不要なものが一気に排出される。心身ともにスッキリ!!!
男性は分かりにくいかもしれないので、このように考えてください。
食べすぎてお腹パンパン!苦しい!!
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でも、数日間(月経が来るまで)便として出せない。うぅ、苦しい・・・。
出したい~~!とイライラ!!
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やっと出した時(月経がきた)のスッキリ感♪ そんなイメージです
(分かるかしら?)
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「血 滞・於血」は気滞が長引くと起こりやすくなります。
熱でカッカした状態は、血が煮詰まりやすくなります。
よく耳にする、「血液ドロドロの状態」です。
ドロドロになると、血管の中で詰まってしまいます。
これが血栓です。
於血は体質とも大きく関係しており、気血水のあるタイプが非常になりやすい傾向にあります。
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「水滞・水毒」は湿度の高い島国に暮らす、私たち日本人にもっとも多いといえます。
字の如く「水が滞る」です。
ここで、「川の水」と「沼の水」を想像してみてください。
川の水は流れがあり、循環しているため、腐りません。
沼の水は流れがなく、停滞しているため、腐って悪臭を放ちます。
この「腐って悪臭を放つ水」のことを「水毒」といいます。
なので水滞と水毒はセットで起こります。
これと同じ現象が、体内でも起こってくるということです。
気滞と同じように体内のスキマに停滞しやすいのですが、気滞は「気体」、つまり軽いガスのようなものに対し、水滞はネバっとした、重い性質が特徴です。
性質が水のため、体液が流れるあちこちの箇所に停滞します。
重い性質のため、一箇所に溜まるとなかなか頑固で循環しにくいのです。
アレルギー
アトピー
花粉症
喘息
重度の冷え
腸内細菌の減少による便秘
うつ
これらと大きく関係しています。
講座では、日常にできる対策をお伝えしました。
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次回はいよいよ7回目、最終回です!
★"薬膳レシピスト"として、体質診断カウンセリングができる実践法
★陰陽五行図ににどのように落とし込んで理解していくか
★スピリチュアル的な観点から捉える中医学
以上をお伝えしていきます。